イギリスでも、黙っていられません

海外駐在妻の、世界へ向けたひとりごと

イギリスで考えたこと

ビーガンの主張を再考 -イギリス人ビーガンへのインタビューをもとにー

先日の日本での「ビーガンデモ」に対する批判・ひやかしは強烈だった。 しかしそれは、ビーガンの根本的な意見をまったく無視したものではないか? たしかに、ビーガンの人たちの行動は少し行き過ぎに見える。 肉を食べない→動物愛護(アニマルウェルフェア…

イギリスの学食から学ぶ「今日の献立」

イギリスの食べ物を見ていると、どうしても「単純」という印象を持ってしまう。 ランチの時間になると、みんな毎日のようにサンドイッチを広げるし、金曜日はフィッシュアンドチップス、日曜日はローストビーフ。少ないレシピの中でまわしている印象がある。…

ベジタリアンは健康にいいのか、環境にやさしいのか

「ベジタリアンになるべきか」という議論がなされた。 香港人のエイミーが、これについて意見を言った。 「ベジタリアンになるべきだ。 1つめの理由は、健康にいいから。糖尿病やガンの予防にもなる。また、家畜を太らせるために薬品やホルモンが投薬されて…

イギリスでの医療における不信感 日本との違いはなにか

そもそも私は、どうしてイギリスで治療を受けることに抵抗があるのだろうか。 「ゆりかごから墓場まで」をうたって医療制度をととのえたイギリスなのだから、渡英前は「きっと先進医療が受けられる」とたかをくくっていた。 でも、イギリスに住めば住むほど…

書く人と、読む人

母は日本で、90代後半の義理の母の面倒を見ている。 最近、母から毎週のように、イギリスに住む私のもとへエアメールが届く。 メールよりも、手書きの手紙の方が思いを伝えやすいから…と、 丁寧な字で5枚の便せんに、裏表びっしりと文字を書き込んでくれる。…

海外駐在中に感じるささやかな「幸せ」について

私はお金を使わなくても、毎日ほとんど変わらない日々でも、楽しいと思える人間だ。 なぜなら、趣味が読書とお絵かきと、作文だからかもしれない。 家の中にいても、本を読めばどんどん世界は広がるし、お絵かきや手芸をして、自分が好きな世界観に包まれて…

イギリスの教会で、クリスチャンマインドを学ぶ 1

※登場人物は仮名です。 エマとは、クリスチャンユニオンの主催するカフェで出会った。 カフェといっても、常に営業している「お店」としてのカフェではない。 毎週金曜日の17時から19時までのイベント。 教会に併設されたカフェを、この時間だけクリスチャン…

イギリス人の笑顔から学んだ、健康的な笑顔

ケンブリッジに住み始めて3か月後、とある日本人の奥さんと知り合った。彼女はあまり英語が得意でない。 しかし、彼女は自分を卑下することなくイギリス生活を楽しんでいた。これまで不運続きでしょんぼりしていた私は、彼女の明るい性格と前向きな姿勢に非…

イギリスの水から考える、日本人の不便、イギリス人の不便

イギリス特有の石灰質の水に悩まされている。 ケンブリッジの水は、とくにこの傾向が強いようだ。 石灰質は、電気ポットや加湿器の底に白くて硬いかたまりとして残る。 また、洗濯をすると白い洋服が黄ばむ。 ガラスや金属製品に水垢が残りやすく、水滴はす…

イギリスで食器を漂白する

ケンブリッジの水は、カルシウムを豊富に含む。 体にはいいのだろうけれど、心なしか汚れが落ちにくい印象がある。 とくに茶渋がなかなか落ちない。 さらに残念なことに、イギリスには食器用の漂白剤が存在しない。 お隣の奥さんに「ブリーチを探しているん…

大人になって出会った イギリスの児童文学『グリーンノウの川』

ケンブリッジ州にゆかりのある児童文学作家として、L・Mボストンがいる。 彼女は、『グリーンノウ』シリーズでロングセラーとなっている。 私は、シリーズの1つ『グリーンノウの川』を最近読み、すっかり夢中になってしまった。 もし子どものころにこの本を…

イギリスでの習い事  ホームシックと孤独感を振り払う

※登場人物の名前は仮名です。 ある年の10月のこと。パッチワーク初心者かつ日本人の私がカルチャー教室にひょっこり現れて、先生はさぞかし驚いただろう。 パッチワークの基礎知識のない私のために、先生のジルは私のためにたくさんの時間を割いてくれた。 …

無料語学学校で英語力が伸びた話7(最終話) 私の成長 高まるリスニング能力

バックナンバーはこちら norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com 私は、非常に効率の悪い人…

無料語学学校で英語力が伸びた話6 先生の成長、私の成長

バックナンバーはこちら norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com 最初は事務的で無表情な先生たちも、2週目をすぎるどんどん…

無料語学学校で英語力が伸びた話5 駐在妻は、なぜ英語を学ぶのか 下

バックナンバーはこちら norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com その日の語学学校では、ディスカッションを学んだ。 私たち生徒に、先生は12のトピックを配…

無料語学学校で英語力が伸びた話4 駐在妻は、なぜ英語を学ぶのか 上

バックナンバーはこちら norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com デイビッドがくれた宿題のエッセイ。質問は3つあった。 「いつから英語の学習を始めたの?」 「今のあなたの置かれている状況を…

無料語学学校で英語力が伸びた話3 語学学校の先生を困らせる

バックナンバーはこちら↓ norevocationnoyo.hatenablog.com norevocationnoyo.hatenablog.com ピグマリオン効果というものがある。教師の期待によって学習者の成績が向上する心理現象のことだ。 残念ながら、私は出来のいい生徒ではなかった。 決して難しい…

無料語学学校で英語力が伸びた話2 駐在妻のストレス

前回の記事はこちら norevocationnoyo.hatenablog.com 先生と生徒の距離が縮まらない。 無料語学学校に通い始めて数日後、出席する生徒数が半分に減ったのに、先生はちっとも生徒の名前を覚えられない。 「ほみみ、ほみおみ…」先生が私に向かってなにか呪文…

無料語学学校で英語力が伸びた話1 先生の態度

イギリスに来てはや半年。 地元でも歴史のある語学学校が、無料で1か月間英語教室を開いてくれた。 なぜ無料なのかというと。 新米の先生6人がかわるがわる生徒に授業を行う。 先生たちは、1か月この研修を続けることで、CELTAという英語教育の資格を取得…

イギリスの医療の功罪と患者の捉え方

イギリスで、ディスカッショングループに定期的に参加している。 さまざまな国の人たちが週に1度集まり、その日のテーマについて話をする。 その日のテーマは、「医療」だった。 このテーマを聞いたとき、私は各国の人に聞いてみたいことが浮かんだ。 「もし…

世界のとさつ現場を変えるためにビーガンになるべきか

※この記事には、動物に対する残酷な描写があります。苦手な方は読むのを控えてください。 フォーマルディナーでベジタリアンメニューを食べた翌日。私はいつものように中心街に買い物に出かけた。 昨日はベジタリアンメニューだったから、今日はお肉をたくさ…

イギリス流のやさしさと、そこから気づいたわたしの偏見

イギリスはジェントルマンの国だ、とか、そういう固定観念をさておき。 イギリスで、いろんな形のやさしさを垣間見た。 渡英直前、知人から「ヨーロッパで、アジア人は差別の目で見られることもある」と言われた。 しかしそんなことは数えるほどしかなかった…