イギリスでも、黙っていられません

海外駐在妻の、世界へ向けたひとりごと

海外でトコジラミにやられたときの対処法

海外の安宿で出会うことがあるというトコジラミ。
刺されたかゆみと肌に広がるぶつぶつの不快さはたまりません。

 

数年前、私も出会ってしまいました。

刺されたかゆさと見た目のひどさに唖然とし、恥ずかしくて知人にはまったく話せず。

ずっと黙っているつもりでしたが

同じ辛さを味わっている方のために記録として残します。

 

新型コロナのワクチンが普及して人々の移動が増える欧州。

夏はとくにトコジラミの活動が活発になるので、プチ旅行やお部屋の衛生管理が

一層大切になります。

トコジラミにやられると、数週間ぶつぶつに苦しみ、睡眠や日常生活に支障をきたします。

対策をしっかりして、少しでも快適な夏を過ごしてください。

 

1,私がトコジラミに出会った場所

 

旅行先の欧州の宿でした。トコジラミの姿を目では確認していません。

トコジラミはゴマ粒くらいの大きさで目視できますが、赤ちゃんは小さいので見えない場合も。

夜中に活動が活発になり、肌によじのぼって刺すそうです。

 

2.トコジラミ、どこからやってきたの?

 

トコジラミは荷物にくっついて移動することがあるため、

海外から輸送された荷物に入っていたり、旅行者の荷物にくっついて、宿を移動してくるのだそうです。

私が滞在したホテルは衛生的で、虫がいる気配はまったくありませんでしたが

あらゆるものや人の移動に伴い、くっついてきてしまったのでしょう。

 

3.刺されるとどうなるの?

 

蚊に刺されたようなぷっくりとした跡、短いみみずばれのような跡が肌一面に広がります。

かゆくてたまらなくなり、ねむれないくらいです。

ちなみに、一緒に宿泊した夫はまったく刺されていませんでした。

刺されてもかゆみを大丈夫な人もいるのでしょうか。

それとも、トコジラミは私の肌の方が好みだったのでしょうか。

 

私は肌が敏感でアレルギー体質なので、刺された被害も大きかったものと思われます。

 

虫刺されが発覚した当初から、数週間にわたってかゆみがありました。

ムヒを付けてもおさまらず、クリームを塗っても少ししか落ち着かず。

 

調べたところ、かゆみで安眠できず、精神的ストレスで不調を起こす方もいるそうです。

 

また、夏は肌を露出するので、虫刺されの跡がくっきり人に見えるのがつらかったです。

 

4.トコジラミ、どうやって退治する?

 

トコジラミの虫刺されに悩まされて数日。

「こんなにかゆみが続くということは、もしや我家にトコジラミを連れ帰ってきた!?」と心配になり、駆除のために早々に手を打ちました。

 

日本にいれば、すぐに業者を呼んだり、病院で薬をもらって解決することができますが、

イギリスに住んでいると、そうはいきません。

虫刺されくらいですぐ病院にかかることはできませんし、できたとしても、抗生物質のような

強い薬はそうそうもらえません。
害虫駆除の会社はあるのかもしれませんが、日本のようなプロフェッショナル感が弱く

効果が期待できません。

 

自分で解決するしかないのです。

 


作戦① 殺虫剤を撒く

 

調べてみると、トコジラミは市販の殺虫剤ではなかなか死なないとのこと。

それでも、ドラッグストアに行くとトコジラミ(bedbug)に効くという殺虫スプレーが売っていました。

それを家中に散布。服や荷物もいぶされるくらいに、しっかりと散布しました。

家にある衣類はすべて洗って乾燥機にかけています。

 

 

 

それから数日。
残念ながら効果はまったくなく、私は刺され続けます。

むしろひどくなっているのでは…?


作戦② トコジラミトラップを作る

 

原始的なトラップなのですが、化学雑誌に掲載された、トコジラミを捕まえる仕掛けを作りました。

 

写真のような仕掛けです。

 

 

f:id:norevocationnoyo:20210419130622j:plain

 

作るために準備したもの

 

1.プラスチックのカップ3つ

2.イースト菌

3.猫のえさ入れ(プラスチック製)

4.トイレットペーパーの芯

 

つくり方は簡単です。

猫のえさ入れをひっくり返し、その上に、プラスチックのカップを置きます。

プラスチックのカップに、イースト菌と砂糖と水を混ぜたものを注ぎます。

(この液体が発するにおいに誘われて、トコジラミが寄ってきます。)

 

寄ってきたトコジラミが、猫のえさ入れの縁に落ちるように、
トイレットペーパーの芯でスロープを作り、猫のえさ入れの縁へ導きます。

(トコジラミはプラスチックのツルツルした場所をよじ登ることができないので、

猫のえさ入れの縁に落ちたら、そのままになります。)

 

 

この仕掛けは、夜に作り、1晩おきます。

 

さて、翌日トコジラミはわなにかかっているのでしょうか。

 

f:id:norevocationnoyo:20210419130531j:plain

翌日、部屋を開けてみると…イースト菌が発酵して、泡立っていました。室内は手作りパンの生地を休ませているような、良い香りが…

 

 

そして、トコジラミはいたのでしょうか。

 

はい、0匹でした。

 

トラップのつくり方が悪かったのでしょうか。

それとも、この家にトコジラミはいない…!?

 

そんなバカな、私は今も刺され続けています。

 

 

5.トコジラミとの闘いが終わるとき

 

その後も数週間、私はトコジラミの虫刺されに悩みます。

気休めに、寝室を使わずにリビングのベッドで寝てみても、やはり刺されます。

私の体の中に虫が入り込んでいるのだろうかと疑いたくなります。

そして夫はまったく刺されません。

 

ネットの情報を読み漁る日々、とあるブログに出会います。

その方(女性)は、中国へ旅行中にトコジラミにやられたと記載していました。

そして、彼女も数週間にわたりトコジラミの被害にやられています。

 

彼女は日本に帰国したあと、いい先生に巡り合えたようで、そこですべてが解決にむかいます。

 

その先生の言うことによると、トコジラミの毒は、体内で数週間続くのだそうです。

1度刺されると数週間かゆみが続いたり、新しい虫さされの跡が発生するのだそうです。

 

おそらく、私もフランスの宿でトコジラミに刺された毒が体内に残っていて、
現在新しい虫刺されがどんどん発生している状況なのでしょう。

 

先生のおっしゃるとおり、私の虫刺されは数日後におさまりました。

体内の毒が消えたということでしょうか。

 

長い闘いでした。

 

この記事を書いている今も、思い出しただけで体じゅうがかゆくなり、

寒気がしています。

もう2度と、あんな経験はしたくない!!

 

6.トコジラミに会わないように、私たちにできること

 

トコジラミに会わないように、なんとか予防措置をとりたいものです。

でも残念ながら、海外にはいろんな場所にトコジラミだけでなく害虫がいます。

日本のように強力な殺虫剤を使わないせいでしょうか。

日本よりも、人々・ものの往来が激しいせいでしょうか。

 

対策① トコジラミマップを確認して宿を探す

あとで発見したのですが、フランスにはトコジラミが発生した宿を報告するサイトが

存在しました。

頻繁に更新はされておらず、数年前の情報ではありましたが、

大手チェーンの近代的なホテルでも、発生している場合がありました。

あまり安い宿は避けて、☆3つ以上のホテルを取る方がいいかと思います。

肌の弱い人やアレルギー体質の人はとくに!

背に腹は代えられません…。

対策② 宿泊する際は、必ずベッドの裏やシーツの隙間に虫がいないか確認する

トコジラミは目視できる場合が多いので、部屋に着いたらすぐに
ベッドの裏やシーツの隙間にゴマのような虫がついていないか確認をしましょう。

いたら部屋を変えてもらえるよう交渉。(できない場合も多いのですが…)

 

対策③ 電気をつけて寝る

 

トコジラミは明るい場所が苦手だそうで、電気をつけたまま寝ると

寄ってこないそうです。

 

7,暑い夏はとくに気を付けて

 

新型コロナのワクチンが普及して人々の移動が増える世界各国。

夏はとくにトコジラミの活動が活発になるので、プチ旅行やお部屋の衛生管理が

一層大切になります。

トコジラミにやられると、数週間ぶつぶつに苦しみ、睡眠や日常生活に支障をきたします。

どこかから虫を持ち込まなければ大丈夫とは思いますが、

お出かけの際は対策をしっかりして、少しでも快適な夏を過ごしてください。