イギリスでも、黙っていられません

海外駐在妻の、世界へ向けたひとりごと

社会意識

20代の若者が教えてくれた大切なこと

私はかつて教育機関に勤めていたので、自分よりひとまわり年若い知人・友人が多い。 知り合った当初は中高生の年齢だった彼らが、今は20代前半の社会人となっている。 その友人たちがオンラインイベントを企画し、私を招待してくれた。 イベントのタイトルは…

アフリカのインクルーシブ教育を学ぶ

せっかく手に入った「おうち時間」。 なにをしようか考えたときに、これまでの自身の課題を思い返すこととなった。 ・イギリスで、「差別や偏見」についてもっと考えたいと思っていた 過去記事 norevocationnoyo.hatenablog.com →障がい者の方の運営するカフ…

イギリスで摂食障害の本を読む

※真面目な内容について、真剣に書きます。 医学的な知識も資格もなにもない私の一意見ですので、それをふまえてお読みください。 イギリスの図書館は、メンタルヘルスの役割も果たしているように思う。 定期的に送られてくる図書館からの案内メールには、鬱…

大学入試英語成績提供システム、惜しいと思う…

名門ケンブリッジ大学にも、苦学生がたくさんいるよ 日本では、大学入試英語成績提供システムの見直しが話題となっている。 導入されると聞いた当初、私はそれをすごくいいことだと思った。 私が学生の頃は英語の試験といっても「点数を取るため」にセンター…

イギリスの教会で、クリスチャンマインドを学ぶ 2

前回までのお話はこちら ↓ norevocationnoyo.hatenablog.com ※登場人物は仮名です。 クリスチャンユニオンで知り合ったイギリス人エマは、私のために週に1度、個人的に聖書を学ぶ時間、バイブルスタディの時間を作ってくれるようになった。 バイブルスタディ…

村上春樹『騎士団長殺し』を読んで

気付けば、村上春樹の『騎士団長殺し』が発売されて2年が経っていた。 騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編作者:村上 春樹発売日: 2017/02/24メディア: 単行本 やっと、やっと読む機会を得たものの、読み切るまでに1か月を要した。 年を取ったせいだろうか…

闘病ブログの役割

闘病ブログをよく読むようになった。 闘病ブログには、自分の検査結果を赤裸々に公開する人も多い。 血液検査の結果、食べたもの、入院している病院名、飲んでいる薬の種類、量、便のことだけでも驚いた。 もっと驚いたのは、ブログに添付された画像だった。…

断捨離とエコ

祖父母は店を営んでいた。彼らは自活できなくなる80代後半までその店を開き、店に連なる自宅で寝起きしていた。 町の中にあるこの家はとても狭く、築40年で階段が急。お年寄りに優しくないうえ、隣の家とぴったりくっついて建てられているので、建て直し…

これから始まる軽減税率。イギリスと比較してみる

私は英語が得意でないので、毎日イギリスの新聞を読むことができない。 日本のニュースだって、そんなにしっかりとチェックしない。 だからここに書くことは、私がイギリスに住んでいて感じたことと、日本の新制度を照らし合わせた雑感にすぎない。 でも、考…

山崎豊子『沈まぬ太陽』と重なる東日本大震災

沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫)作者:豊子, 山崎発売日: 2001/11/28メディア: 文庫 私の人生において、東日本大震災というのは、本当に衝撃的な出来事だった。 震災直後は、私も職場を失って気持ちが滅入っていたときだった。それで結局、ボランテ…

ビーガンの主張を再考 -イギリス人ビーガンへのインタビューをもとにー

先日の日本での「ビーガンデモ」に対する批判・ひやかしは強烈だった。 しかしそれは、ビーガンの根本的な意見をまったく無視したものではないか? たしかに、ビーガンの人たちの行動は少し行き過ぎに見える。 肉を食べない→動物愛護(アニマルウェルフェア…

野中広務・辛淑玉『差別と日本人』を読んで

野中広務・辛淑玉『差別と日本人』角川書店2009年6月差別と日本人 (角川oneテーマ21 A 100)作者:辛 淑玉,野中 広務発売日: 2009/06/10メディア: 新書部落出身者として被差別者であり、差別問題解決に向けて行動した元衆議院議員野中広務の等身大の言葉…

衝撃的なものを、子どもに見せるべきなのか

※この記事には、残酷な場面も登場します。苦手な方は読むのを控えてください。 結婚する半年前、私はひとりで北欧5か国を旅した。そのときに、日本を出発して初めて観光したのが、バルト三国のひとつ、リトアニアだった。 季節は10月。ダウンのコートを着…

世界のとさつ現場を変えるためにビーガンになるべきか

※この記事には、動物に対する残酷な描写があります。苦手な方は読むのを控えてください。 フォーマルディナーでベジタリアンメニューを食べた翌日。私はいつものように中心街に買い物に出かけた。 昨日はベジタリアンメニューだったから、今日はお肉をたくさ…

イギリスのベジタリアンディナーを食べて思うこと

主人がケンブリッジ大学のディナーパーティー、フォーマルディナーに連れて行ってくれた。 フォーマルディナー(以下フォーマルとする)は、大学のカレッジごとに開催される会食会のこと。 学生や研究者は、自分の所属するカレッジのフォーマルの予約を取っ…

なまりとコンプレックスを乗り越えたら、きっと英語がしゃべれる

※ブログに登場する人物の名前は、仮名です。 イギリスに来て1か月が経ったときのできごと。 これまでの体重よりも5キロほど太ってしまった。 大きな鏡で自分の体型を見ることがなかったので、気づいた時にはこんなに増えていた。 「なんかきみ、おなか出す…

イギリスのホームレスと、社会の受け入れ方

イギリスの人たちは、町に住むホームレスと積極的に仲良くなり、定期的にコーヒーやたばこ、そして食べ物を差し入れて世間話をしている。 これは、私の住む町に限らずどの地域にもいえることだった。 ロンドンでもマンチェスターでも。 ホームレスの雰囲気は…

イギリス流のやさしさと、そこから気づいたわたしの偏見

イギリスはジェントルマンの国だ、とか、そういう固定観念をさておき。 イギリスで、いろんな形のやさしさを垣間見た。 渡英直前、知人から「ヨーロッパで、アジア人は差別の目で見られることもある」と言われた。 しかしそんなことは数えるほどしかなかった…