イギリス オックスブリッジのガウンのこと
ハリーポッターがホグワーツ魔法学校に入学する際に、
ローブを買いに行くシーンがあります。
あのローブを彷彿とさせるのが、オックスフォード、ケンブリッジ大学に残る
「ガウン」の文化。
学生は入学と同時にガウンを購入し、入学式やフォーマルディナーなど公式の大学イベントで着用します。
フォーマルディナーについては、過去にこんな記事を書きました。
norevocationnoyo.hatenablog.com
この、学生がガウンを着る伝統は昔からあるようで、ケンブリッジ民族博物館には以下の展示がありました。
卒業までずっと使われるガウンは、最終学年にあたる3年生のときにはボロボロになってしまった...ということのようです。
ケンブリッジのガウンは、上の写真のように長い袖がついて重いもの。
さらに、カレッジによって形が若干異なったり、女性用の肩にスリット?が入ったものもあるようです。
オックスフォードのガウンは袖がなくチョッキのよう。
薄くて軽いタイプです。
どちらかというとケンブリッジの長い袖のガウンが好みです。
ガウンを着て自転車に乗る学生は、まるでほうきに乗った魔法使いみたい。
ケンブリッジの石造りの町に黄色い街灯がともり、そこを自転車で走る学生をみていると
夢の中にいるような錯覚に陥ります。
↑ケンブリッジの街並みと、学生の様子はこの映画を観ると体感できます。
『博士と彼女のセオリー』。ホーキング博士はケンブリッジ大学で学生時代を過ごしているので、
映画の舞台もケンブリッジです。
ホーキング博士はケンブリッジのゴンビル&キースカレッジに所属していましたが
映画の撮影に使われたのはセントジョンズカレッジです。
大学で学期末に行われるパーティー「メイボール」のシーンも出てきて華やかです。
話がガウンからそれてしまったので、元に戻します。
かつては試験のときにもガウンを着用したそうです。
現在ケンブリッジはその慣習はなくなりましたが
オックスフォードはまだ残っています。
試験が終わると「お疲れさまー!!」とみんなでシャンパンを掛け合うのがケンブリッジ、
クリーム(髭剃り用?)とカラースプレーをかけ合うのがオックスフォード。
試験が終わった解放感というのは、世界共通なのだなーとしみじみ思いました。
今年の夏はロックダウンで試験はオンライン。
シャンパンやクリーム、カラースプレーの打ち上げは開催されなかったので、
試験の終わった夫にケーキを焼いて、マジパンの飾りで労いました。
ガウンを着て卒業ハットをかぶったねこちゃんを作ってみたのですが、
中国の友人に「スカート?」と言われてしまいました。
ガウンって難しい!!