イギリスでも、黙っていられません

海外駐在妻の、世界へ向けたひとりごと

イギリスロックダウン43日目 思うことあれこれ

 

ロックダウンが始まるとともに、イギリスではすぐに労働者と経営者への補償の内容が告知された。労働者への支給は店を通して行われ、月収の8割が保証されているという。

日本人の知人もその恩恵を受けることができたが、ちょうどそのタイミングで転職した人などは支給対象にならないこともあるという(あとで調べてみたら、「対象外の人も検討するから問い合わせをしてくれ」という文面を見つけた。よって、その後もしかしたら支給されたかもしれない。)

私でもわかる簡単な英語で明確な告示がされていたため、「とにかく補償があるのだ」ということがすぐに理解でき、ほっとできる措置だと思った。

 

一方で日本も、日本の状況に応じた補償内容を整備したとみられる。今転職活動中の人や多岐にわたる事情を網羅しようと複雑な規定が並んでいた(私が調べた限り)

しかし、緊急事態宣言が出たときには具体的な内容がはっきりせず、労働者も雇う側もどう動いていいのかわかりにくかった様子がうかがえる。

補償の問い合わせ先は国なのか、市町村なのかがはっきりしない。

休業しないと補償が出ないのかわからないけれど、従業員への支払いもあるし…と、不安に思いながら営業を続ける人たちもいたわけだし、先が見えない不安に、悲しい決断をした方たちもたくさんいるわけで。

 

それぞれの事情があるのでなんともコメントがしづらい状況ではあるし、すべての人を守る完璧な政策なんて存在しないわけなのだけれど、日本政府にはぜひともみんなへ安心感を与える導きを提供してほしいなと思うし、私たちそれぞれも、できることをやっていけたらと思う。

 

イギリスではPPE(防護服)が不足したためボランティアが縫製をしたという記事を読んだ。

PPEの素材は教習所?のような倉庫からボランティアのもとに発送され、ボランティアは6歳から90代の人まで様々。中には縫うこともままならない人がいて、うまく機能しない防護服もあるが、それでもその奉仕精神がうれしい…と、記事に書かれていた。

いやいや、医療従事者の命を守る大切なPPEが不足しているんならちゃんとした人に縫わせて、ちゃんとしたものを1枚でも多く現場に届けようよ…しかもボランティアの人のもとに送ったら、その時点で衛生面とか大丈夫なんだろうか…不安になってしまうイギリスの楽観的な感じをしばしば目の当たりにする。

 

スーパーでは一応ソーシャルディスタンスが継続されているものの、衛生の意識の差が大きい。

せっかくもらったレジ袋を床に落としても全く動じない人、自分がつけてきたマスクやゴム手袋を地面に捨てていく人などもいたりするので、近い将来ロックダウンが緩んだら感染の第二波は避けられないのではと思う。

 

とはいえ、最近はもう、「やるだけのことをやって後悔ないよう生活する。感染してしまったら頑張って菌と闘う、周りの人にうつさないよう精一杯気を付ける」…という気構えにシフトして、普段の生活に心の豊かさを忘れないよう力を入れている。